根気よく続ければ180度開脚できるようになるのか?

まるでヨガ雑誌の表紙のような美しいポーズで、ついこんな風にできたらいいなーと羨望の目を向けてしまいます。

キングビジョンでも、これはどうでしょう?私だったら、この人にヨガを習いたくないです。もし、彼女が20年後に全く股関節に故障を抱えずにヨガをしていたとしたら、その時は、習いたいと思うかもしれません。

ごくらくちょう下の動画はどうでしょう?

ここまで来ると羨望を超えて気持ち悪い見世物になってしまっています。訓練すれば、誰でもここまでできるでしょうか?NOですよね。この人と同じことをしようと思ったら、多分99パーセントの人は、靭帯がブッツリ切れるか骨がボッキリおれるか、関節がボロリとはずれるかしてしまうでしょう。

彼は、たゆまぬ訓練をしたから、こうなったのではなく、このような事ができるような体に生まれているのです。これは極端な例ですが、人は皆、違う体を持っているのです。そして、それぞれの限界があるのです。

骨の形で関節の可動域が決まる

こちらの動画のインストラクターは、そのことを見事に説明しています。彼のDVDは、いままでに買ったヨガビデオの中で、目から鱗で非常に興味深い内容で、皆に貸している内に残念ながら、どこかに行ってしまいましたが、そのDVDの一部がこの動画です。彼が動画で伝えていることは、「骨の形で関節の可動域が決まる。」ということです。

かいつまんで彼の言っていることを訳すと、あご髭ポニーテールの男性(タイラー)の上向きの弓のポーズでは、ひじが外側に曲がっています。女性(アイビー)の腕はまっすぐに伸びています。タイラーの弧の角度は166度、アイビーは212度です。タイラーは、とても柔軟な体の持ち主です。でもタイラーの弧がアイビーほど深くないのは、主にタイラーの上腕骨と肩甲骨がぶつかって、それ以上は動かないことが原因です。

試しに、肩以外の場所を完全に固定して動かないようにして、タイラーの腕だけを上げさせようとすると、耳の前で止まってしまいます。これは骨同士がぶつかりあって、ここが限界だからです。一方アイビーの場合には、随分耳の後ろまで上がってしまいます。タイラーがアイビーのように手を上げようとすれば、骨がこすれあい痛みとなります。それを回避するために、タイラーは腕を外側に曲げていたのです。これは、タイラーがズルをしているわけではありません。(彼の体がそうできているのです。)

骨のサイズとプロポーションによってポーズも変わる

次の動画はかなり長いのですが、以下のことだけをおさえて見ると彼が言いたい事は動画を見れば伝わってくると思います。それは、個々人の各部位の骨の長さによって、ポーズの最終形は変わるし、変わるべきだし、さらに不可能なポーズもあるということです。

最初の男性は首がほとんどそりません。しかし腕が長い、そして腕をかなり上げることができるので、ヘッドスタンドは腕で支えることで、首を痛めずにできるかもしれない。二番目の男性は腕が短いけれども、首が丈夫そうでそりが大きいので、頭に全体重が乗っても首を痛めることなくヘッドスタンドができてしまうかもしれない。でも彼のような体で首が弱い人だったら、ヘッドスタンドは怪我の元になるだけです。

3番目の男性と4番目の男性は力は同じでもプロポーションの違いがあるので、3番目の男性は正しいアライメントで効果的にポーズをするためにはブロックが必要です。

日本の有名なヨガのサイトで、「○○のポーズができまないのはどうして?」とか「○○のポーズでxxが痛む場合」どなどというタイトルで、アドバイスとして「それは筋肉が緊張しているから」「関節を定期的ほぐして」、とか「根気よく続けて」と書いてあるのを読んで非常に残念に思いました。どんなに定期的に根気よくやっても、軟骨が磨り減ったり、靭帯が断裂したり怪我こそすれ骨格によって一生できないポーズもあるのです。180度開脚や、両足を首の後ろで組んだり、一生かかってもできない人がいるし、それらのポーズをすることが、百害あって一利なしの人もいるのです。

自分の限界を知って、おばあさんになってもヨガを続けましょう。

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