ヨガ上達の秘訣:安定した土台

Root to Riseとは

ヨガのポーズで重要なことの一つが、”Root to Rise”(上昇するために根をはりなさい)という考え方です。この事を、アイアンガーヨガの創始者BKSアイアンガーは”If the foundation is firm, the building can withstand anything.”(土台がしっかりしているなら、建物は何があろうと耐えるであろう。 )と言っています。

ヨガでは体の中で、体の内から外へ、外から内へと「気」が動きます。大きな美しい木が、しっかりと大地に深く根をはり、空へ向かって幹や枝葉を伸ばしている様子を思い浮かべてみてください。そこには木の「気」が感じられます。

大樹

両方向に向かう力

同じように、ヨガのアサナ(ポーズ)において気の波動を起こし感じるには、息を吐きながら体の床に触れている部分(土台 Foundation)で床をしっかりと押して、根が大地に向かって伸びて行くように、下に向かっていく意識を持つことが必要です。そして、それに反発するように、息を吸いながら足元から頭頂部まで上に向かって引き上げます。

ウェストからわきの下の体側は伸び、肋骨は腰から遠ざかり、全ての肋骨と肋骨の間を広げます。背中(お腹の裏の部分)にも息を吹き込み広げます。胸を開きます。体の内側から放射状に拡張していく感覚で行います。

山のポーズで拡張する気を感じる

この感覚を味わうには、山のポーズで立ち、左足を床から離し、息を吸いながら足の裏から骨盤に向かって引き上げます。足をストローに見立てて足の先からエネルギーという飲み物を腰に向かって吸い上げる意識です。皮膚で筋肉を、筋肉で骨をギュッとハグします。息を吐きながら、脚の骨という幹から大地に根をおろすように、足を床におろします。

目をつぶって左足と右足の安定感と強度とエネルギーの違いを感じてみてください。右足も同じように繰り返します。

これで足の土台ができあがりました。

息を整え、吸う息で足元から頭のてっぺんまで引き上げます。頭が天空を突き抜けるような意識です。

上記のようにイメージトレーニングをすることも、とても役に立ちます。

太陽礼拝で拡張する気を感じる

足裏の四点でしっかりと床を押します。足の指は全て開きしっかりと床を押します。息を大きく吸いながら足元から頭のてっぺんまで伸ばす意識を持ちつつ、両腕を頭上に回し上げます。

床に仰向けになって両足の裏を壁につけて、壁を押しても同様の感覚が得られます。もっと感じやすいかもしれません。

ダウンドッグの場合は、手と足が土台となります。手でしっかりと床を押すことで、手の平から腕を抜けて背骨を通り骨盤までの伸びと気の流れを感じます。次に足で床を押すことで、足から骨盤までの伸びと気の流れを感じます。ゆっくりとした呼吸でマインドフルに行ってください。

座位のポーズで気を感じる

座位のポーズでは床についている部分は坐骨と足(または脚裏全体)ですので、それらが土台になります。坐骨や足でしっかりと床を押すことで。頭頂までの伸びと気の流れが起こります。高さをキープしたまま、次の動きに入ります。(ねじるポーズでは、息を吐きながら体をひねります。)

ハンドスタンド(逆立ち)のコツ1

アド・ムカ・ブリクシャーサナでは、床についている部分は、もちろん手です。逆立ち上達の秘訣の一つは10本の指全てをしっかりと床をつかむように押すことです。

三角のポーズで気を感じる

たとえば、Trikonasana(三角のポーズ)で、息を吐きながら、床についている、足と指先でしっかりと床を押すことで、体の中のエネルギーが反対の指先、頭のてっぺんから抜けて行くような感覚が得られます。

“As you exhale, press both of your feet and the fingertips into the ground and reach up through the top arm. Extend through the crown of your head.”
トライアングル

上向きの弓のポーズで気を感じる

弓のポーズ”Press down into hands and feet, lifting hips and chest off the floor. ”

「足と手で床を押して、お尻と胸を床から持ち上げて。」

(この時、手の指をしっかり開いて、指の一本一本の第一関節から上もしっかりと床を押します。腰を反りすぎて痛めないように、ポーズに入る前に一旦、息を吸いながらお尻を床方面に落として鼠蹊部にスペースを作り、息を吐きながら尾骨をすくいます。参照:尾骨を使ってポーズを深める

high rise buliding(高層ビル)を建てるには、まず、しっかりとした鉄骨の杭を地下深くに打ち込まなければできません。人間関係にしても、たとえば結婚なら愛情という深いRootがなければ、健全な夫婦生活は育って行きませんし、友情であれば深い信頼関係がなければ築けません。学業にしても深い知識なしには、新しい発見や発明などの飛躍にはつながりません。

Riseの使い方:

Sunrise「日の出」
Sun rises in the east「日は東から昇る」
high rise apartment 「高層マンション(タワマン)」
All rise. Sit down. 「起立、着席」

groundの使い方

動詞として、またはgroundedの形で形容詞として、よく使われます。意味はrootと似ていますが、groundの方が、地についている体の部分全てが底面となって、どっしりと重力を受け止めているイメージがあります。

Ground through your left foot. 「左足をしっかりと地につけて。」
Ground your back leg.「後ろ足をしっかりと地につけて」
Ground yourself. これも同じような意味ですが、よくクラスの前に座って心を落ち着ける際に使うCueです。地に触れているお尻から骨盤を体の重心として意識を下に落して座るイメージです。
Get yourself grounded.上に同じ。
Feel grounded and confident. 重心が下におり、心は静まり、そして自信に満たされるイメージです。日本語だと、「浮き足立つ」「落ち着かない」はGroundの反対のイメージが得られますし、「腹が座る」「地に足をつけて」と言えばGroundのイメージが得られます。同じことです。

ここでGroundの面白い使い方をひとつ。こどもにYou are grounded!と言えば、「外出禁止!」ということです。

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